将棋の駒の価値
将棋の駒の価値とは、それぞれの駒がどれくらい役に立つかを表す考え方です。飛車と角が最も高く、歩が最も低い駒です。取り合いでは損をしない交換を心がけましょう。
駒の強さの順番
玉を別にすると、駒の価値はおおよそ、飛車・角・金・銀・桂馬・香車・歩の順に高くなります。動ける範囲が広い駒ほど、いろいろな場面で役に立つからです。
玉は、取られたら負けになる特別な駒なので、ほかの駒と価値を比べません。どんなに駒を多く取っていても、玉が詰まされたらそこで負けです。
点数にした目安
駒の価値を点数にしておくと、交換が得か損かを比べやすくなります。よく使われる目安の一例を示します。本や人によって数字は少しずつ違うので、あくまで比べるための目安と考えてください。
| 駒 | 点数 | 成ると |
|---|---|---|
| 歩 | 1点 | と金:6点 |
| 香車 | 3点 | 成香:6点 |
| 桂馬 | 4点 | 成桂:6点 |
| 銀 | 5点 | 成銀:6点 |
| 金 | 6点 | 成らない |
| 角 | 8点 | 馬:10点 |
| 飛車 | 10点 | 竜:12点 |
駒得と駒損
駒を取り合った結果、自分のほうが価値の高い駒を手に入れたら「駒得」、反対に価値の高い駒を渡してしまったら「駒損」といいます。駒を1枚ずつ取り合うことを「交換」といいます。
同じ種類の駒を取り合うと、損得はありません。お互いに角を取り合う「角交換」は、序盤によく出てくる損得なしの交換です。
いちばん大きいのは、相手の駒をただで取ることです。相手の駒を取っても、すぐに取り返されるなら交換になります。取る前に「そのあと取り返されないか」を確かめるくせをつけましょう。
と金は得な駒
と金は金と同じ動きをするのに、相手に取られると元の歩に戻ります。相手の持ち駒には歩が1枚増えるだけです。そのため、と金で相手の金や銀を取れれば、大きな駒得になります。
歩はたくさんあって安い駒なので、敵陣に入ったら成ってと金にすると、とても頼りになります。「と金の遅早(おそはや)」という格言があり、と金での攻めは遅いようで実は速い、という意味です。
駒の損得だけでは決まらない
駒の点数は大切な目安ですが、それだけで勝ち負けは決まりません。いくら駒得をしても、自分の玉を先に詰まされたら負けです。
- 「終盤は駒の損得より速度」:終盤では、駒を得するより、相手の玉を1手でも早く追い詰めることが大切です
- 「歩のない将棋は負け将棋」:歩は1点の安い駒ですが、持ち駒に歩がないと、守りや攻めの手段がぐっと減ります
- 「へぼ将棋、王より飛車をかわいがり」:飛車を守ることばかり考えて、玉の守りを忘れてはいけません
はじめのうちは、駒をただで取られないこと、ただで取れる駒は取ること。この2つを守るだけで、ぐっと勝てるようになります。
このサイトで練習する
- AIと対局の強さ「入門」「初級」は、駒を取り合う場面でよく見落とします。駒得をねらう練習にちょうどよい相手です
- 「中級」には、駒をただで取られない指し方が身につくと勝てるようになります
- 終わった対局は「<」で戻して、どこで駒損をしたかを確かめると上達が早くなります
よくある間違い
- 取れる駒はすぐ取ってしまう。取ったあとに取り返されないか、もっと大事な駒をねらわれないかを確かめましょう
- 歩は1点だからと、ただで渡してしまう。歩は守りにも攻めにも使う大切な駒です
- 駒得をしていれば必ず勝てると思う。終盤は、駒の損得より玉を早く詰ませることが大事です
- 飛車を守るために玉の守りを後回しにする。玉を詰まされたら、どんなに駒得していても負けです
確認問題
問1相手の角を取りましたが、そのあと自分の銀を取られました。目安の点数で、得をしたのはどちらですか。
答え自分です。角(8点)を得て銀(5点)を渡したので、3点の駒得です。
問2自分の飛車1枚を渡して、相手の金を2枚取りました。目安の点数ではどうなりますか。
答え2点の駒得です。飛車は10点、金2枚で12点なので、点数の上では得をしています。ただし飛車は攻めの主役なので、局面によっては損になることもあります。
問3自分のと金で相手の金を取り、そのと金を取り返されました。どちらが得をしましたか。
答え自分です。自分は金を手に入れ、相手の持ち駒に増えたのは歩1枚だけだからです。と金は取られると歩に戻ります。
この章のまとめ
- 駒の価値は、飛車・角・金・銀・桂馬・香車・歩の順に高い
- 点数の目安で比べると、交換が得か損かがわかる
- と金は取られても歩に戻るだけなので、とても得な駒
- 終盤は駒の損得より、玉を早く詰ませる速さが大切
わからない言葉は、将棋の用語集で調べられます。
最終更新日:2026年9月28日