将棋の反則
将棋の反則は、ルールで禁じられていて、指した時点で負けになる手のことです。よく出るのは二歩や打ち歩詰めなどの4つです。それぞれ図を見ながら形で覚えましょう。
二歩(にふ)
自分の歩(成っていない歩)がすでにある縦の列(筋)に、もう1枚歩を打つ反則です。うっかり指してしまいやすい反則の代表で、プロの公式戦でも起きたことがあります。
▲先手の持ち駒:歩
▲先手の持ち駒:歩
数えるのは自分の歩だけです。と金(成った歩)や、相手の歩が同じ筋にあっても二歩にはなりません。
打ち歩詰め(うちふづめ)
持ち駒の歩を打って、相手の玉を詰ませる反則です。歩を打つ王手そのものは反則ではなく、それで「詰んでしまう」ときだけが反則になります。
盤の上の歩を1マス進めて詰ませるのは「突き歩詰め」といい、こちらは反則ではありません。打つか、動かすかの違いです。
▲先手の持ち駒:歩
歩を打って王手をかけても、相手に防ぐ手があれば反則ではありません。たとえば何にも守られていない歩なら、玉はその歩を取れます。詰みにならないので、ふつうに指せる手です。
▲先手の持ち駒:歩
行き所のない駒
この先一歩も動けなくなる場所に駒を置く反則です。歩と香車は一段目、桂馬は一段目と二段目が該当します。打つときも、成らずに動かすときも同じです(動かすときは成れば問題ありません。成り)。
▲先手の持ち駒:桂
王手放置と、自分から取られに行く手
王手をかけられているのに防がず別の手を指すことと、相手の駒が利いているマスへ自分から玉を動かすことは、どちらも反則です。玉を取られる状態をつくる手は指せない、と覚えておきましょう。
玉を動かす手だけではありません。自分の玉と相手の飛車・角・香車の間にある駒を動かして、玉までの通り道を開けてしまうのも同じ反則です。
ほかの反則
| 反則 | どんな手か |
|---|---|
| 二手指し | 相手の番なのに続けて2回指す |
| 駒の動きの反則 | その駒が動けない方向や距離へ動かす。成れない場面で成るのも同じ |
| 待った | 指した手を取り消して指し直す |
| 時間切れ | 持ち時間を使い切る |
| 連続王手の千日手 | 王手を続けて同じ局面を4回くり返す(千日手と持将棋) |
日本将棋連盟の対局規則では、このほかにも先後の誤りや助言を受けることなど、全部で13の反則が定められています。反則をした側は、その時点で負けになります。
反則はいつ負けになるか
反則をした側は、その時点で負けです。お互いに気づかずに何手か進んでしまっても、対局中に見つかれば、反則をした時点にさかのぼって反則負けになります。
対局が終わったあとで見つかった場合も、日本将棋連盟の対局規則では、終わったときの勝ち負けに関係なく反則をした側の負けです。ただし、大会によっては「投了したら、あとで反則が分かっても投了を優先する」という決まりを設けていることがあります。
終局後の反則にも限りがあります。同じ棋戦や大会の次の対局がもう始まっていたら、終わったときの勝ち負けのままです。また、待ったと時間切れは、対局が終わってから指摘しても認められません。
友だち同士で練習するときは、始める前に「反則は指摘して指し直す」などと決めておくのもよい方法です。ただし大会などの正式な対局では、反則はその場で負けになります。
このサイトでは反則の手は指せない
よくある間違い
- と金がある筋には歩を打てないと思う。と金は歩として数えないので、同じ筋に歩を打てます
- 歩を打って王手をかけるのは、すべて反則だと思う。反則になるのは、その歩で詰んでしまうときだけです
- 盤の歩を進めて詰ませるのも反則だと思う。反則は持ち駒の歩を「打って」詰ませたときだけです
- 玉の前の駒を何気なく動かして、相手の飛車や角の通り道を開けてしまう。自分の玉が取られる形になる手は指せません
- 反則に気づかず何手か進んだら、もう反則ではなくなると思う。対局中なら、見つかった時点で負けです
確認問題
問15三に自分のと金があります。持ち駒の歩を5五に打てますか。
▲先手の持ち駒:歩
5三に先手のと金、7七に先手の歩 答え打てます。5筋にあるのはと金だけで、成っていない歩はないので、二歩になりません。
問21二に歩を打って王手をかけます。この手は打ち歩詰めの反則になりますか。
▲先手の持ち駒:歩
後手の王が1一、桂馬が2一、銀が2二 答えなりません。1二の歩を守る駒がないので、王は歩を取れます。詰みではないので、ふつうの王手として指せます。2三に先手の銀があって歩を守っていれば、詰みになるので反則です。
問3対局の途中で、何手か前に相手が二歩を打っていたことに気づきました。もう何手も進んでいます。どうなりますか。
答え二歩を打った相手の負けです。気づかずに対局が進んでいても、終わる前に見つかれば、反則をした時点にさかのぼって反則負けになります。
この章のまとめ
- 二歩:自分の歩がある筋に歩を打てない(と金は数えない)
- 打ち歩詰め:歩を打って詰ませるのは反則。突いて詰ませるのはよい
- 行き所のない駒:歩・香車は一段目、桂馬は一・二段目に置けない
- 王手放置や、自分から取られに行く手も反則
わからない言葉は、将棋の用語集で調べられます。
最終更新日:2026年9月28日